"私の裁判"

高等裁判所で裁判離婚したその後の人生(女ホームレス日記)

医大生の鬱

今日は、娘が幼稚園の頃に仲良くしてくれていた女の子の話を書く。

その女の子は、娘よりも1学年上の子でお家が近所だった。

娘と同じで一人っ子で、当時の我が家と家族構成も似ていた。

 

その女の子は、父方の祖母と両親、の4人家族で豪邸の中には可愛い犬がいて

お庭には綺麗に手入れされたお花や木々。

絵に描いたような家庭だった。

 

私の娘も、外から見れば絵に描いたような何一つ不自由の無い家庭の女の子に

見えたに違い無い。

 

大きな家の母屋には父方の祖父母がいて叔母にあたる人もいて

娘は1歳から習い事をさせ、見事有名幼稚園へ入り、その女の子とも知り合った。

近所の子の大半は、娘と同じ幼稚園や小学校へ行っていた。

 

家の中は誰にもわかるまい。

私がDVで体にあざだらけで、痛みを我慢して笑顔で幼稚園へ往復していたなんて

誰も想像しなかっただろう。

顔には怪我をさせないという確信犯の元夫やその家族たち。

 

昨日、近所だったその女の子のFacebookに、自分の鬱について書いてあった。

その子は、幼稚園を卒園後、国立の小学校へ進学。

大半は、私学の小学校へ行く中その子の家庭ではお金の面でそこを選んだと思う。

その後も公立の高校へ。

そして、公立の医大へ入学した。

 

娘よりも1歳上なので、今年27歳になるって事かな。

鬱のせいで、まだ医大生。

でも、多くの友人との写真や旅行、お金が無かったら続けるには難しい楽器の演奏会。

 

どこをどう見ても、鬱になる理由が無いように見える。

 

でも、私には彼女の気持ちが痛いほどわかる。

まだ4歳くらいの子供だった頃から、親の期待を一身に抱えて頑張っていた。

いつも親の顔色を見ている子供だった事が印象的だった。

頭の良い子だった。

何事も負けず嫌いで頑張る子だった。

いつも周囲を気にして。

 

私学ではなく公立の医大へ進学した事も、親元から離れなかった事も彼女は

親の愛情を受け止める事以外、考えられなかったのだと思う。

友達も選んだだろう。

親が、周囲のステータスや学歴を気にしている環境での子供は、大人になっても

その習慣が消えない子が多い。

 

その女の子は、その事に気づいてるだろうか?

その子の書いた文章の中に、

「私は、恵まれた環境にあって勉強もそこそこできて、医大にまで入った。

友達や家族にも恵まれているのに、なぜ私が鬱になっているのだろう。」

 

その文章だけを読むと、気づいていないと思われる。

狭い街で暮らすという事の大変さを私も経験した。

周囲はそこそこのお金のある家庭で育ち、それなりの暮らしをしていて、

自分だけ道を外れるわけにもいかないという選択が無い生き方。人生。

 

いつか、両親がいなくなり一人になった時。

彼女はその孤独に耐えられるだけの精神力を持っているかどうか。

 

私の娘を見ていて時々思う事がある。

私が娘と二人で暮らす事になった時、親戚も他の家族も一切無い生活になって、

もしも私が突然、いなくなったり、いつかは老人となり死を迎えた時、

娘は一人でも生きていけるだけの、生きる知恵や強さを持っていてもらいたいと思って

育ててきたつもりだ。

 

だが、最近になって思う。

何一つ不自由の無い暮らしをしてきた26歳の女の子が、周囲に着いていくだけの

人生、必死で頑張ってきた人生。

 

娘のように、周囲に合わせる必要は無かったものの、生きるために必死で頑張ってきた人生。

いつかは、こんな頼りのない母親でも一人の肉親となる存在がいなくなる事に異常なまで恐れがある娘の気持ち。

 

私は、娘を比較的周囲の子よりも若くで産んだ事もあって一人でも、

体力的にも精神的にも頑張れたのかもしれない。

 

医大まで入ったその女の子の両親は、もう老いに近い。40歳近くで産んでいるので、

単純に、もう70歳前が目前の母親と70代の父親だ。

 

彼女は、親の期待に応える為に走り続けた結果、病となった。

娘は、生きるために頑張り続けた。その結果今、息切れしている。

 

二人に共通している事。

それは、「真面目さ」

私も、よく他人に言われる事だ。

真面目だねって。

 

真面目さは、生きる為に時に重い荷物になってしまう事があるってことね。